院長のひとりごと

2013.04.02更新

不妊検査の中の一つですが、性交後検査とも言われます。フーナーなのかヒューナーなのかはHuhnerのuには「¨」ウムラウトが付いているのですが、これを発音の際に無視するかどうかの違いです。フーナーテストは子宮頚管粘液の中に精子が何匹くらい入っていけているかどうかを調べる検査です。これを昔から相性の検査と呼んだりしていたのです。確かにご夫婦二人の要素が影響するという検査なのでそのように呼ばれていたのでしょうが、昔私も先輩の先生がそう言っていたのでそのように言っていたところ、結果が悪かった方が、真顔で真剣に、では私と主人とでは相性が悪くて子供ができないので別れた方がいいと言うことでしょうかと言われてビックリしました。それでなるほど検査をそんな風に表現してしまうと、そういう風に受け取られる方もいるなあとしみじみ思いました。もちろんそういうことではありませんとご説明をしましたが、それ以来相性の検査ですと言うのを止めました。とはいえ、表現が難しいのですが、お二人に係わる検査ですと言っております。前にも書きましたが、結果の良い方の場合には子宮頚管粘液を顕微鏡で見ていると子宮頚管粘液の中を一所懸命泳いでいる精子が見られます。その精子を見ていると切なくなりますね。精子が子宮頚管粘液の中に入っていける確率は1/3000~1/5000と言われています。ものすごく狭き門ですよ。司法試験の合格率などの比ではありません。その狭き門をくぐってなんとか頚管粘液の中に入ってきた精子なのです。そんな難関を通ってきたというのに検査のために頚管粘液ごと吸い取られて顕微鏡の上に持ってこられてしまっているのです。必死に泳いでいっても卵子はいないのです。それも精子にはわかるはずはありませんから何処かに卵子がいる筈と思って一所懸命泳いでいるのです。そんなけなげな精子の姿を見ていると、なんだかすごく精子に悪い事をしてしまったなあと罪悪感にさいなまれます。ですから採取する頚管粘液は最小限にとどめているのですが、あまり頚管粘液の多くない方では採取されてしまう割合は大きくなり、やはり気が咎めます。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2013.03.31更新

いやあ、すごい人ですねえ山崎川は人、人、人。朝はそれほどでもなかった山崎川も夜はすごい人ですねえ。橋の上などは写真を撮る人が鈴なりになっていて、橋を渡るのも困難な状態でした。といっても桜はそこそこにしてお目当てのの焼き芋を買ってきました。紅芋というのですね。焼き芋を買うと言うことは通常ないのですが、この季節のあの焼き芋屋さんだけ買いたくなるのですね。やっぱり美味しかった。花より団子という言葉はあるけれど、花よりも芋でした。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2013.03.30更新

お彼岸を過ぎるとすっかり春めいて久屋駐車場の土手ではタンポポが黄色い花を咲かせ、気の早いものはもう綿毛になっているではないですか!ああ春なんだなあと思っていたら、あっという間に名古屋の桜が満開になってしまいました。山崎川ももう満開、昨日の夜から慌てて夜のライトアップが始まりました。若宮通りの若宮神社の桜もほぼ満開です。きっと那古野神社、名古屋城の桜も満開でしょうか。山崎川ではこの頃焼き芋屋さんがでるのですよね。一昨日行ってみたときにはまだライトアップされていないこともあって、でていないようでしたが、昨日息子が夜桜を見に行ってきたときに出ていたという話なので今日の夜に買いに行ってこようかと思っています。この3-4年毎年買っているのです。ご夫婦ではないかと思うのですが、小さなライトバンで焼き芋を売っているのですが、甘くておいしいのですよ~。一度面白半分に買ってみたら、すごくおいしかったので、それ以来毎年買わないとどうも春が来た気がしなくて。そうそう今朝は珍しくも朝犬の散歩に出たときに鶯が鳴いていました。もううまく鳴けるようになっていて、ホーホッケキョと鳴いていました。実家の鳳来寺の方だとまだまだうまく鳴けなくて練習中の鶯がケキョとかホ~ホ~ケッキョとか鳴いていると思います。実家だと初夏まで練習中の鶯がいますね。
満開の桜ですが雀が花の根元のところから蜜を吸うためにちぎってしまうのが惜しいですね。でもそれを拾ってきて眺めてみるのも情緒があります。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.10.14更新

先週の終わりに大津通に出てみたら街路樹に冬のイルミネーションの飾り付けが始まっていました。やっと秋と思っていましたから「えっ」っと一瞬思ってしまいました。しかし考えてみると、そろそろ10月も半ばで、11月も間近になっていることに気がつきました。いつのまにか夜のとばりの降りるのが早くなってきていてるし、なるほどイルミネーションの季節になりつつあるのか、この前年が明けたばかりと思っていたのに、本当に1年が早いなあと実感してしまいました。
今年もきっとこんな風景が見られるのでしょうねえ

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.10.08更新

インターネットの記事やニュースでiPS細胞で有名な山中教授がノーベル賞を受賞したと伝えています。世界中の研究者に衝撃を与え一気に様々に研究が進んだ先駆けの研究成果ですからいつもらっても当たり前だなとは思ってはいましたが、以外と早かったですねえ。山中教授の研究から派生した研究といえますが、数日前に同じように大きく報道されていて、とうとう出来てきたかとしみじみ思ったのが、動物実験の段階ではありますが人工的に卵子を作り出し、その卵子を受精させて子供が生まれてきたというニュースです。思えば15年以上前頃から、将来きっと人工的に卵子を作り出すことが可能になるだろうと思っていましたので、もう可能になったのかという思いと、やっとというべきなのだろうかとしみじみ思いました。クローン羊が誕生した時にきっとこういう技術に新しい技術を導入していけば最終的には人の卵子も作り出せると思っていました。私のようにお子さんを望んで見える方たちに、一人でもお子さんをと思っている人間にとっては、年齢という如何ともし難い大きな壁に、常に己の力のなさを感じさせられています。以前J Choenの講習会に参加して細胞質移植だとか、核移植の手技のトレーニングを受けたときも、きっと卵子を作り出すことになるだろうなあと確信しました。但しその際に、それまでに傷ついてしまった遺伝子を元に戻せることが出来なければ、傷ついた遺伝子を使って子孫を作るクローン技術と同じことになり、人にはおいそれとは応用は出来ないだろうなあと思っていました。おそらく46本の染色体を半減させる技術や、インプリンティングの解除などは、それほど時間はかからず可能になると思っていましたから。しかし、これで最後の傷ついた遺伝子を修復するというところまでは来たなあと思いました。ただどういう状態が正常と言えるのかという大問題が残ると思いますが。従ってまだ先は長いのですが、一番怖いのは出来るなら行ってみようという一番争いのようなことが起こらないことを願うばかりです。クローン技術が世に明らかになった際も、安全性もわからない時点で人のクローン人間を作るなどと言い出す医療関係者が出てきていましたから。技術的に可能でも行って良いことと、いけないことがあるはずですし、安全性を一番優先に考えなければいけないと話ですから。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.10.08更新

今日は世間の方たちでは三連休の最終日でしたが、暦の上では二十四節気の寒露なのですね。朝夜の冷え込みがはっきりしてくる頃で、確かに今朝などは涼しいと言うより肌寒いという感じでしたね。暑さ寒さも彼岸までという言葉がありますが、今年の夏の猛暑もお彼岸を過ぎてバタッと収まりいつの間にか秋も深まっています。いつも行っている若宮神社の桜の木はもう葉を黄色く染めてはらはらと落ちてきています。若宮通りの銀杏並木も紅葉してくると見事ですが、熱田神宮の駐車場の銀杏の方が早く黄色くなります。もう既に熱田神宮の駐車場にある銀杏の木も黄色みが強くなり、ギンナンも白くなって目立つようになって来ました。ギンナンの実が落ちる頃には神宮の参道にある椎の木から椎の実が落ちてきます。この頃よく知って見える方はギンナンを拾ってみえたり、椎の実を拾って見えたりします。椎の実は食べられるそうで、拾ってみえるのですが、ドングリは食べられないのだそうで、以前拾って見える方にここにもありますよと声をかけたところ、それはドングリだからといわれました。しげしげと見てみてもどう違うのかとうとうわかりませんでした。未だにわかっていませんが。いずれにしても秋は季節感が豊かで、ふらっと歩いていても自然がそっと「そろそろ秋ですよ」と語りかけてくれます。秋の虫たちもお彼岸頃から夜になって暑さが和らいで来たのを敏感に感じ取って、途端に草むらで鳴き始めますしね。本当に日本は四季という季節の移り変わりがあって、人の情緒を刺激してくれます。今しばらく秋の情緒を楽しみませんか?

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.09.08更新

女性の体の豆知識というようなB5版を作りました。最初は私が1枚作ったのですが後をエンブリオロジストの永谷君ががんばって一気に数枚作ってくれてしまいました。私のものよりずっとわかりやすく書かれていますので、ちょっとした待ち時間に読んでいただければと思います。受付のカウンターに今は置いてあります。チラ読みをされてもお持ち帰りになっても結構です。この後も順次増やしていくつもりですのでご期待ください。またどんな話題についての記事を期待されるかのアンケート用紙も置いてありますのでご自由に書いてみてください。こういうことはどうなっているのかとか今までよくわかっていなかったことなど皆さんの通院に役立てられればと思っております。前にも一人で作ろうとしたことがあったのですがなかなか落ち着いて作る時間が持てなくて頓挫していましたが、スタッフが協力してくれて何とか継続 していけそうです。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.09.08更新

AMHの測定を行っても測定値は多くの値があるところに集中するような形のまともな正規分布にはなりません。ですから統計的に回帰直線などを引いたり、平均値を出しても標準偏差がものすごく大きいという状態で、この値ならこれくらいの年齢相当などという話しはとても信頼のおけるものとはいえません。測定した結果、AMH値がかなり低いと言うことなら、「卵巣に残存している卵子の数は少ないのだろうなあ、今周期で排卵誘発を行ってもあまり卵子が出てこないだろうなあ」という程度のことなのです。だいたい卵巣に残っている卵子数が25,000個より少なくなると生理不順が1,000個より少なくなると生理が止まるとも言われていますので、それくらい減少しなければ実際に皆さんにとってはあまり意味はないのです。これ以上の卵子数が残っていれば、いくらAMH値が低かろうが排卵は起こります。AMHが低いので妊娠しなくなるなどというのも間違いです。普通の生理周期のある方は毎周期1個の卵子が排卵できていますが、その影で何個かの卵子が眠りから目覚めたものの排卵もせずに黙って消えていっているのです。AMHが高ければ黙って消えていく卵子の数が多い、低ければその黙って消えていく卵子の数が少ないということだけなのであって、妊娠するかどうかは、その排卵した卵子が精子と出会って受精し、子宮内膜に着床するかどうかということだけなのです。ただこの卵子が染色体異常などの異常を持っているかミトコンドリアのエネルギーを作り出す力が十分かなどにかかっているのです。従って妊娠しやすいかどうかは女性の年齢に大きく左右されるのです。決して残っている卵子の数によって決まるものではないのです。実際に私たちが測るとするとFSHの値か高くなってきていて実際に急がないと卵子が枯渇してしまうまでに時間が余り残されていないのかどうか、体外受精などで複数の卵子を育てようとする際に今周期はどのような方法が適当かなどを考えるときに判断する際の参考になると言うことでしょう。多囊胞性卵巣なら高くて当然なのでそれほど測って実際に役立つとは思えません。実際に子宮内膜症などで大きく卵巣に手術侵襲を加えたり、抗がん剤tを使用したりすると卵子の数が減少しますのでAMHの値が低下するという結果は予想通りの結果として示されています。しかし、繰り返しますがかなりの低値でなければ絶対値にはあまり意味はありません。今周期や次の周期の排卵レースに参加しようかなと考えている卵子たちの数の目安でしかないのです。本来の学術的な測定に関する意義をいつの間にか越えて、測定値に過剰と思えるような解釈・解説が加えられてしまっているという現状には「測定が一種の流行になっているのですかねえ、そのうち下火になるのですかねえ」と思わざるを得ません。さらには、少し前から教科書的にも定説となっている卵子は限られていて、後は消失するだけという考えに対しても疑問が投げかけられていたり、卵子を作る幹細胞の研究も進みつつあります。この1-2年の妊娠をと考えているのでなければAMHが低くてもそれほど慌てるほどのこともないような気がしますが....

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.09.07更新

最近マスコミにもあれこれ取り上げられているAMH(アンチミューレリアンホルモン)ですが、マスコミで取り上げられている様子を見ているとヤレヤレと思わざるを得ません。測ると卵巣年齢がわかるとか、測った結果を見せられて年齢よりも卵子の数がかなり少ないですとか言われて「え~っ!」とか言う姿が映し出されたりもします。どうしてこういう間違いがどんどん加速してしまっているのかなあと思ってしまいます。基本的にはAMHは卵巣の中の卵子の数そのものを表しているものではないのです。残っている卵子のうちで、ぼちぼち排卵に向かっていってみようかなあと眠りから醒めて、かけっこの準備を始めた卵子の数を表しているものなのです。確かにこの眠りから目覚める卵子の数は無作為で、おおまかな意味では残っている卵子が多ければ、その時点で目覚める卵子の数も多くなるであろうということは言えます(無い袖は振れないという言葉があるとおり)。しかし直接の残っている卵子数とイコールではないのです。ですから、そのとき目覚めている卵子の数を表しますから毎月測ったりすると値は変動します。絶対値にあまり意味はないのです。他のことに例えれば、基礎体温を測って基礎体温表を見て(AMHの値を見て)排卵が無いかもしれない、高温相の体温が不安定なので黄体ホルモンの分泌が悪い(卵子の数が少ない)と言っているようなものなのです。実際は体温の上下の変動が大きく高温相がよくわからなくてもきちっと排卵していることもありますし、体温上昇があまり明瞭でなくても黄体ホルモンは安定して分泌されていることはよくあります。基礎体温は黄体ホルモンが2-5ng/ml以上になれば体温調節中枢が反応して0.3度ほど設定温度を上げる、ホルモンの分泌量が多ければ体温の上昇の程度が大きくなると言うことではないとはので、体温調節中枢の反応がイマイチなら当然基礎体温は乱れます。このように基礎体温の表を見て一喜一憂しているという感じでしかありません、 -続く-

投稿者: いくたウィメンズクリニック

2012.08.24更新

もう既に処暑なのですね。でも何か処暑なものか暑さは治まってなどいないぞと、昼に照りつけるチリチリと皮膚から音がしてきそうな太陽を背に額の汗をぬぐいながら思っていたのですが、今日の夜クリニックの雑用を片付けて9時頃久屋の通りを渡ろうと思ったときに、おや!風がいつもより涼しいぞと感じました。そうか、やはり毎日同じように暑い暑いと繰り返し言ってはいても、いつの間にか自分を取り巻く自然は静かに、しかし確実に変化してきているのだなあと思ってしまいます。そしてその風に乗って賑やかな音楽と踊る人たちの力強い気配が伝わってきました。そうなのです明日から「ど祭り」の本番なのですね。それで今日はその前夜祭なのですね。祭りに集まる人たちの体からほとばしり出るエネルギーを見ていると、これだけのエネルギーが作り出せる日本、また日本人はまだまだこれから頑張っていけるなあ日本はまだまだ沈没しないぞと感じざるを得ませんでした。なんだかこちらにも気のお裾分けがもらえたような気がしました。様々な規制や法律に縛られて他人の目というものにも束縛されて、自由奔放に振る舞うことは日頃できない毎日の生活を送る人たちの非日常の一時、自分がすっかり忘れてしまっていた若い頃のもてあましていたエネルギーを思い出しました。本当にこういうエネルギーを発散できるような場所を持っている人は、きっと日頃は穏やかな日々を送っているのだろうなあ思わざるを得ません。最近いじめによる自殺だとか傷害事件が次から次へと紙面を賑わす残念な報道がつづいていますが、ああいういじめをする子供も家庭内などで自分の心に満たされないものを秘めていて、その満たされない心が他人を認めてつきあえる気持ちのゆとりをなくすのでしょうね。それでその満たされない気持ちを自分より弱いものを傷つけることで紛らわそうとしているよに思えます。いっそそういう子供たちを集めてど祭りで踊らせてみたらいかがなものでしょうか。処暑を過ぎて暑さとともにこういう悲しい事件も消えていくことを望まざるを得ません。

投稿者: いくたウィメンズクリニック


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