院長のひとりごと

2012.01.15更新

 今年は特に成人を迎えましたという年賀状をたくさんもらいました。私が大学で体外受精を行っていたときに妊娠された方達のお子さんです。少し前からそういう年賀状はいただいていたのですが、今年は多いなあという印象です。要は20年前に治療されてお子さんが元気に生まれてきた方達からの年賀状です。その方達と関わったときのことは今でも鮮明に覚えていて、つい数年前のことでしかないように感じられるのですが、現実には20年を経ているのです。きっと浦島太郎もこんな気持ちを抱いたのかなあと思ってしまいます。1日1日とその日の治療に腐心しながら一生懸命頑張ってきて、自分としては相変わらずの毎日でしかなかった気がするのですが、いつの間にか20年という歳月が過ぎていたのかあ~と、ハッとするとともに洗面台の鏡に映った自分の顔にそうなんだなあと納得させられたりするのです。精神的なものは20年前に止まったままで、相変わらずの精神年齢なのですが。
 体外受精治療のパイオニアの故Steptoe博士や、ICSIのパイオニアのベルギー大学のSteateghem教授と一緒に撮った写真を見た方に「この写真の中の先生は若いですねえ」と言われてしまいました。本当に写真の中の自分が若いのですよね...........
 さて年賀状の話にもどって、そんな成人を迎えましたという写真の中に印象深い1枚があります。3つ子ちゃん(失礼!もうちゃん付けではありませんね)の成人記念の写真があります。私も当時品胎を5組作ってしまいました。そのなかの1組のお子さん達です。男の子は精悍な顔立ちのたくましそうな立派な大人に成長されていて、女の子も美しい成人女性に成長されていて、ああ本当に良かったみんな元気で成長してくれていると本当に安心します。なんだか身内の子供の成長を喜んでいるような気持ちです。妊娠されから分娩までも心配の連続で、元気に生まれてきてくれた後も無事成長してくれることが一番の気がかりであった私にとっては、本当にうれしい限りなのですが、経た年数を感じずにはいられないのですよね。

投稿者: いくたウィメンズクリニック


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