2011.10.03更新
阿寺の子抱き石
三河の鳳来寺に阿寺の七滝というところがあります。鳳来寺の名所の一つにもなっているので観光案内に載ってもいると思います。でもそこに子抱き石というのがあって、妊娠を希望する人が訪れるのはあまり知られていないようです。私も大学在職中に三河から見えていた患者さんに聞いて初めて知ったくらいです。患者さん仲間でその話を聞いた方もわざわざもらいに行って効果があったと言って見えました。ちなみに私の本籍はそこからあまり遠くないところですのですが、ちっとも知りませんでした。あそこは阿寺断層があるところで滝に歩いて行く際に道横の右が切り通しになっているので土の中から礫岩がいっぱい顔を出しています。この石をよく見ると結構一度割れて、再びくっついているのです。地震の際に礫岩が地層のずれにより一旦切断され、再度圧力で接着しているのです。くいちがい礫岩と呼ばれるものです。こういうものに他の石なども強い圧力で押されて、おまけのようにくっついたものを昔から子抱き石と呼んでいるのですね。石が子供をだいているような感じに見えることから、妊娠を希望される人がおまじないとして持ってきて、無事妊娠出産となった暁には、滝の下の方に祭ってある小さな祠に、お礼方々石を返しにみえるのです。ですから祠の前には石がいっぱい積まれています。もしご興味があって覗いてみようかと思われる方はどうぞ。よくしっているでしょ。実はこの石がクリニックにも置いてあるんです。
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2011.10.03更新
秋ですねえ
すっかり秋という気候になってしまいました。今年は昨年と異なり、夏から秋への切り替わりが素早いですね。
このように冷え込むとそろそろ紅葉が始まってくるのですよね。いつも行く神社の桜の花びらが黄色くなってきて落ち始めています。こういう季節は何となく好きなんですが、今年は鼻の調子が例年より早めにおかしくなってきています。そよそよと風が吹いてくると鼻がむずむずしてきます。でももう2週間もするとインフルエンザの予防接種が本格的に始まるし、今年の残りもあと少なくなるなあとシミジミ思ってしまいます。毎年この頃になるとそういう思いに駆られるのはそういう歳になったと言うことなのかなあと、更にしみじみ黄昏れてしまうのです。
このように冷え込むとそろそろ紅葉が始まってくるのですよね。いつも行く神社の桜の花びらが黄色くなってきて落ち始めています。こういう季節は何となく好きなんですが、今年は鼻の調子が例年より早めにおかしくなってきています。そよそよと風が吹いてくると鼻がむずむずしてきます。でももう2週間もするとインフルエンザの予防接種が本格的に始まるし、今年の残りもあと少なくなるなあとシミジミ思ってしまいます。毎年この頃になるとそういう思いに駆られるのはそういう歳になったと言うことなのかなあと、更にしみじみ黄昏れてしまうのです。
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2011.08.25更新
処暑も過ぎ流石に早朝や深夜の温度は下がってきましたが、まだまだ暑いですね。特に湿度が高い日が続いています。本当に最近の天候はおかしくなってしまっていて、ゲリラ豪雨などという言葉がニュースで飛び交います。昔子供の頃には夕立などと言う情緒のある言葉があったのですが、最近の雨の降り方はそういうものとはかけ離れていて、亜熱帯、熱帯のスコールというべきものじゃあないかなと思ってしまいます。温暖化で温帯地方であった日本が亜熱帯になりつつあるような気がします。本来の亜熱帯のように自然が残されている状況で雨が降るのと異なり、土が見えなくなってアスファルトやコンクリートで覆われてしまった都市部では、地面に吸い込まれるべき雨水が地中に入り込む場所を求めて地表を走り回っているような気がします。子供の頃は、雨上がりの水たまりなどを長靴で歩いて足下を泥だらけにしながら学校から帰ったものですが、今は焦げ茶色の泥水がたまった水たまりなどというものはなくなり、足もとが汚れなくなったのは良いのでしょうが、ふと本当にこれでいいのだろうか?と思ってしまうのは歳をとった証拠でしょうか。近頃の若者はとか愚痴っぽいことをいう爺様と同じかな?
水たまり、子の歓声に、蝉の声
水たまり、子の歓声に、蝉の声
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2011.08.14更新
若さ
ついこの前、中京テレビの安部まみこさんとお話しする機会がありました。患者さんでというわけではないので、書いてもいいかなと。アナウンサーとして朝の番組にデビューした頃からテレビでお見かけしていたのですが、最近は見かけないと思っていたら報道ニュースを伝えるところでお見かけして、部署が変わったんだなあと思っていました。中京テレビのアナウンスの方達は皆さん何となく雰囲気が似た方が多いのできっと入社時の採用担当の方のせいなんだろうなあと思っているのですが、間違っていたらすみません。実際にお会いしてみると肌の張りが若々しくて、以前朝の番組に登場されていた頃と全然変わらない感じで全く驚きました。放送関係の方は実際にお会いすると皆さん若々しくて驚くのですよね。仕事に生き甲斐を感じていることや、常にみられる仕事をしていると言うことが自然に美しさを保たせているんだろうなあとつくづく感じてしまいました。
そう思って、ふと自分のことを考えると、私たちのような仕事もある意味患者さんからみられている訳ですが、若さを保つということにはなっていないなあと。ただ、職業上若い人達と話す機会も多く、気持ちを理解しないといけないので、気だけは若く保たれているような...... ですから、どこか体の調子がおかしくなると、気だけ若いままの自分に歳をいやと言うほど思い知らされます。
そう思って、ふと自分のことを考えると、私たちのような仕事もある意味患者さんからみられている訳ですが、若さを保つということにはなっていないなあと。ただ、職業上若い人達と話す機会も多く、気持ちを理解しないといけないので、気だけは若く保たれているような...... ですから、どこか体の調子がおかしくなると、気だけ若いままの自分に歳をいやと言うほど思い知らされます。
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2011.08.13更新
夏です
今日の夜は久しぶりにペルセウス座流星群の見頃の夜ですねえ。ずっとあれやこれやで忙しくて、もう10年近く夜空を見上げることもなかったのですが、少し前にも久しぶりに流星がみられるという夜にしばらく夜空を見上げていたのですが、そのときには全然流れ星は観察できずに終わりました。
今回はきっとみられるだろうと期待しているのですが、残念ながら明るい月と雲が邪魔をしてあまりはっきりとはしませんでした。30分以上見上げていて明らかに流れていったのは1個だけでした。昼の暑さが今夜は収まって心地よい風が吹くようになっていたので見上げるには良かったのですが、残念!
でも星を見上げているときに、今でこそ天体観測も進み星のことについても詳しくわかっていますが、地球が自転していると言うことすら信じられていなかった頃、瞬いたり、同じ光を出し続けたり、毎日位置を変えるものなど不思議な星の光をどう考えていたのでしょうかと思いを巡らせているうちに、この星空を同じように今回東北大地震で被災された方達にも同じように見えているのだろうなあと。とすると、亡くなられた多くの方達の初盆であるこの時期の流れ星は、迎え火に導かれて生き残って祀っていてくれる方の元へと急ぐ魂の流れのように思われてきました。そんな想いに至ったとき、流れ星に「さあ急いでみんなの元に帰って!」と思わざるを得ませんでした。数多くの星を見ることはできませんでしたが、きっとたくさんの流れ星が東北の空でみられたことと思います。
初盆の 松明めざし 流れ星
今回はきっとみられるだろうと期待しているのですが、残念ながら明るい月と雲が邪魔をしてあまりはっきりとはしませんでした。30分以上見上げていて明らかに流れていったのは1個だけでした。昼の暑さが今夜は収まって心地よい風が吹くようになっていたので見上げるには良かったのですが、残念!
でも星を見上げているときに、今でこそ天体観測も進み星のことについても詳しくわかっていますが、地球が自転していると言うことすら信じられていなかった頃、瞬いたり、同じ光を出し続けたり、毎日位置を変えるものなど不思議な星の光をどう考えていたのでしょうかと思いを巡らせているうちに、この星空を同じように今回東北大地震で被災された方達にも同じように見えているのだろうなあと。とすると、亡くなられた多くの方達の初盆であるこの時期の流れ星は、迎え火に導かれて生き残って祀っていてくれる方の元へと急ぐ魂の流れのように思われてきました。そんな想いに至ったとき、流れ星に「さあ急いでみんなの元に帰って!」と思わざるを得ませんでした。数多くの星を見ることはできませんでしたが、きっとたくさんの流れ星が東北の空でみられたことと思います。
初盆の 松明めざし 流れ星
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2011.07.29更新
精子のお話
精子というものはいつも面白いものだなあと思ってしまいます。精子のあの形と運動を見ているといかにも生き物という感じですが、睾丸の中での精子の元になる細胞が変化して、大事な遺伝情報を詰め込んだ染色体は小さく小さく折りたたまれてあの頭の部分になるし、細胞から尾部(しっぽ)が出来てきてあの形になるのですよね。そしてエネルギー生産のもとであるミトコンドリアを時代劇の旅人の振り分け荷物よろしく頭の後ろ(正確には中間部と言いますが)に巻き付けて旅に出るんですよね。顕微鏡などで見たときに必死にしっぽを振って泳いでる様は、まるで小さな水槽の中で飼われているアンドロメダカ(ちょっと古いですか?今は別な小さなエビの一種だったかのものも売っていますね)みたいにも思えます。卵子を求めて一生懸命泳いでいる様をみていると、世の中の旦那さんが一所懸命働いて頑張って給料を家に持って帰っている姿とダブってみえて、思わずガンバと心の中で叫んでしまいます。
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2011.07.11更新
夏!
今年はあっという間に梅雨が明けて夏らしい、カッと照りつけるような日差しになりました。先週丸一日雨が降った翌日梅雨明けの宣言が出ましたが、当日の朝に公園のところで蝉が鳴いているのを耳にしました。不思議なものですねえ、梅雨明け宣言を知っていたかのように一気に蝉が鳴き出すのです。こういうときに自然の不思議、生命の不思議を感ぜずにはいられません。何年も何年も土の中でひそみ、梅雨明けと同時に地上に現れ、脱皮をして樹木に登り、声も嗄れよとばかりにここぞと鳴き続け、そして数日で命を終えるのです。陽炎も命の儚さの例えとして引き合いに出されますが、身近な蝉の方がその象徴としては感じさせられます。中には地中にいる間にいつの間にか地表がコンクリートやアスファルトで固められてしまっていて地表で出られずじまいに終わる無念の幼虫もいるのではないかなどと考えると本当に切なくなります。昔子供の頃に照りつける太陽の中を汗で髪の毛を濡らし、腕や顔を真っ黒にしながら蝉取りなどをしたことを懐かしく思い出すとともに、蝉の短い活動時間を切り取ってしまった事への一抹の後悔を感じます。
福島の原発の避難地区の今年の夏は、SF映画のように人気が全くなくなり、人の生活の音もなく静寂が支配するゴーストタウンに、蝉だけがひとしきり夏の訪れを告げながら鳴き集くことでしょう。そんな状況で、蝉は人がいなくなったことを喜んで鳴くののでしょうか、それとも悲しんで鳴くのでしょうか。いずれにしても、人のいない村に蝉だけが鳴き集くそんな不気味ともいえる光景を想像すると、人間の将来はどうなっていくのだろうかと案ぜずにはいられません。。
福島の原発の避難地区の今年の夏は、SF映画のように人気が全くなくなり、人の生活の音もなく静寂が支配するゴーストタウンに、蝉だけがひとしきり夏の訪れを告げながら鳴き集くことでしょう。そんな状況で、蝉は人がいなくなったことを喜んで鳴くののでしょうか、それとも悲しんで鳴くのでしょうか。いずれにしても、人のいない村に蝉だけが鳴き集くそんな不気味ともいえる光景を想像すると、人間の将来はどうなっていくのだろうかと案ぜずにはいられません。。
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2011.04.22更新
院長のひとり事
栄でも久屋駐車場の上の盛り土の土手の部分で色鮮やかな黄色いタンポポ見られるようになりました。気の早いものは、もうすっかり綿毛になっていて、風に乗らんと身構えているようです。寒い冬を迎える前にすべての葉を落とした銀杏、つい先日花びらを散らした桜など様々な木が新緑の葉で輝いています。まるで夏の準備をするかのような草木の萌え出す春が来たのだなあと感じます。このように季節はいつものごとく間違いなく移り変わっていくのですが、このたびの震災で被災された方達や原子力発電の事故で避難を余儀なくされている方達には、どう移っているのでしょうか。毎日この関連のニュースが流れていますが、毎日本当に大変など苦労を強いられて見えるのだと思います。大事に育ててきた家畜の牛などの餌も十分にやれなくて痩せ細ってしまったところに、強制退去避難命令が出て牛に餌をやりにもこれなくなって、餓死させねばならなくなってしまった飼い主が、牛の顔をなでながら「ごめんな、ごめんな」と牛に謝っている姿を見たときには涙が溢れてきました。手塩にかけたかわいい牛達を餌がなく、ひもじい思いのまま飢えて死なせるという事を考えると、飼い主の心の痛みはどれほどだろうと。
青い空を見上げると雲は高く流れていきます。この空と福島の空とは繋がっているのです。夜に見上げる星も殆ど福島で見られる星空とは代わりません。自然の営みはどこで何が起こっても、まるで何事もなかったかのように、いつも通り移り変わっていきます。まるで長い自然の営みの中ではたいしたことではないと言わんばかりに。人間が叡智を絞って作り出した原子力の平和利用の一つである発電も、自然にとってはバベルの塔でしかなかったのでしょうか。
青い空を見上げると雲は高く流れていきます。この空と福島の空とは繋がっているのです。夜に見上げる星も殆ど福島で見られる星空とは代わりません。自然の営みはどこで何が起こっても、まるで何事もなかったかのように、いつも通り移り変わっていきます。まるで長い自然の営みの中ではたいしたことではないと言わんばかりに。人間が叡智を絞って作り出した原子力の平和利用の一つである発電も、自然にとってはバベルの塔でしかなかったのでしょうか。
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