2012.09.07更新
過熱するAMH、測定狂想曲1
最近マスコミにもあれこれ取り上げられているAMH(アンチミューレリアンホルモン)ですが、マスコミで取り上げられている様子を見ているとヤレヤレと思わざるを得ません。測ると卵巣年齢がわかるとか、測った結果を見せられて年齢よりも卵子の数がかなり少ないですとか言われて「え~っ!」とか言う姿が映し出されたりもします。どうしてこういう間違いがどんどん加速してしまっているのかなあと思ってしまいます。基本的にはAMHは卵巣の中の卵子の数そのものを表しているものではないのです。残っている卵子のうちで、ぼちぼち排卵に向かっていってみようかなあと眠りから醒めて、かけっこの準備を始めた卵子の数を表しているものなのです。確かにこの眠りから目覚める卵子の数は無作為で、おおまかな意味では残っている卵子が多ければ、その時点で目覚める卵子の数も多くなるであろうということは言えます(無い袖は振れないという言葉があるとおり)。しかし直接の残っている卵子数とイコールではないのです。ですから、そのとき目覚めている卵子の数を表しますから毎月測ったりすると値は変動します。絶対値にあまり意味はないのです。他のことに例えれば、基礎体温を測って基礎体温表を見て(AMHの値を見て)排卵が無いかもしれない、高温相の体温が不安定なので黄体ホルモンの分泌が悪い(卵子の数が少ない)と言っているようなものなのです。実際は体温の上下の変動が大きく高温相がよくわからなくてもきちっと排卵していることもありますし、体温上昇があまり明瞭でなくても黄体ホルモンは安定して分泌されていることはよくあります。基礎体温は黄体ホルモンが2-5ng/ml以上になれば体温調節中枢が反応して0.3度ほど設定温度を上げる、ホルモンの分泌量が多ければ体温の上昇の程度が大きくなると言うことではないとはので、体温調節中枢の反応がイマイチなら当然基礎体温は乱れます。このように基礎体温の表を見て一喜一憂しているという感じでしかありません、 -続く-
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