院長のひとりごと

2020.05.05更新

お子さんを望まれて受診されるご夫婦にときどきお話ししていることです。結婚後3年くらいは経過されているご夫婦でいろいろお話を伺ったあとで、することのあるお話です。
 端的に言うと男性の時間感覚と女性の時間感覚はかなり違うと言うことなのです。もうちょっと具体的に言いますと、男性にはカレンダー通りのまた曜日による時間観念にしかありません。しかし女性にはカレンダーと異なる時間のスケジュールとでも言うべき物があるのです。それは生理周期という時間なのですね、女性にとっては、自分の体の変化が一つの生活リズムなのです。そろそろお排卵なのかなとかそろそろ生理かなと言う時間の動きです。このような生理周期の時計は男性にはありません。妊娠初期の男性になるぞと言う男性ホルモンが妊娠6-7週で働き始めると壊れてしまいます。男性は生まれてこの方カレンダーの生活リズムしかありませんので、女性の生理周期という時間の刻みがわかりません。ほとんどの男性は奥さんの生理時期を知らないのではないでしょうか。なんだか今日は機嫌が悪いなあとか声をかけても返事がないなあとか思うくらいで、なんじゃらほいという程度にしか理解できません。かなり生理痛が強い奥さんの場合では敏感な旦那さんは、おっ生理かなと思う程度で、もうじき生理のはずなどということを考えることはないのです。ですから排卵日なんてとんと無関心なのですよね。お子さんが欲しいとお考えのご夫婦だと、旦那さんが帰宅して食事が済んだ頃に今日排卵日なんだけどとか奥さんが切り出して、ああ、そうなんだと思うくらいなんです。でも、今日は仕事で疲れ果ててとてもそんな元気ないなあとか、最悪一杯飲んできてそんな気になれないとか思って、疲れているから今晩は勘弁だ。とか言おう物なら奥さんの怒りや悲しみに火をつけてしまいます。これはブスブスと不完全燃焼をして、その場では表面上は炎が上がったりはしませんが、繰り返し同じことをやらかすと爆発したりしかねません。面と向かって怒れない奥さんの場合、悲しみだけが深くなり心が深く傷つきます。他の例で言うと早くご主人か帰宅して奥さんが忙しそうに食事の支度やら他の仕事などをしているのをみて、何気なく(悪意は全くないのですが)「忙しそうだねえ何か手伝おうか?」と声かけて、「そんなこという前に手伝ってよ」とイライラしながら支度をしている奥さんの怒りを誘発してしまうのと一緒です。
奥さんは月に一回の排卵日をタイミングを逃すまいと毎日基礎体温などを測りながら指折り数えているのです、しかし、残念ながら生理周期という物を持たない男性は奥さんの排卵日がわかって仕事配分をしているわけではないので。夫婦間に溝が発生しかねません。ですから初診時などにいろいろ事情をお聞きして、このようなことが起こっていそうな場合には生理的に男性と女性に根本的な差があること、日頃から気軽にもうじき排卵日かなあとか話せるような雰囲気を作られるようにお話をしたりしているのです

投稿者: いくたウィメンズクリニック

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