院長のひとりごと

2014.01.01更新

 毎年不妊治療を行って、妊娠された方からの年賀状のやりとりをしているのですが、今年特に多いなあと感じたのが、生まれたお子さんが社会人になるという内容でした。少し前は大学生になりましたとか、成人式ですという年賀状が多かったのですが、皆さんお子さんがそろそろ卒業の頃になってきたのです。と言うことは少なくとも22歳辺りになるのです。
 以前産婦人科医になりたてのころに携わった分娩で生まれてきたお子さんが、結婚・妊娠されて受診された際に、お産の際にはお世話になりましたと母が申しておりました言われて、まだまだ未熟な自分が分娩を取り扱っていたの姿を思い出して気恥ずかしいやら、あのときのた赤ちゃんが次の世代の赤ちゃんを身ごもっているのかと驚くやら、と言う経験をしました。現在それとは少し異なるものの、まもなく自分が顕微鏡の中で受精したばかりの姿を見させて貰った方達が次の世代を産み出すことになるのだなあと、いつの間にか不妊治療に関わってから過ぎ去った年月を考えざるを得ません。勤務医として医師を終えるのであれば約40年間医療に携わるわけです。その期間の2/3を不妊治療を中心にしてきて、新たな命を誕生させることに携わってきて、良かったなあと思う反面、どうしてもご希望を叶えることが出来ずに終わってしまった方に申し訳なく思う気持ちもわいてきます。100%望みを叶えてあげられるようにと頑張ってはいても力及ばず、年齢の壁に涙をのむことに本当に情けなく思います。
 新年を迎える度に心を新たにして、受診される方の望みに添えるように頑張らねばと思うのです。
今年も受診される方達に幸多い年となることを願っております。

投稿者: いくたウィメンズクリニック

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