院長のひとりごと

2013.09.03更新

 いつしか、秋の気配でしょうか。草むらから夜も更けてくると虫の音が聞こえてくるようになりました。まだまだ日中は暑いものの、夜が更けてと朝早くは結構涼しくなってきました。めっきりと暗くなるのが早くなってきましたね。6時を回ると暗くなってきます。日曜日に実家に行っての帰途につく時間になって、もう空は薄暗くなって来ており、山の上、西の空に金星が明るく輝いていました。もうそんな時期なんだなあと思ってしまいました。おもわず城達也のジェットストリームの名ナレーションを思い出してしまいました。ミスターロンリーのバックミュージックにのせて「夜の静寂のなんと饒舌なことでしょう」というあれです(これがわかる方はかなりの年配ですが)。
 宵の明星,明けの明星と呼ばれ、季節によって明け方に見えたり宵の口に見えたりする地球に最も近い惑星はさすがに明るく輝いています。昔の人達もその明るさに何か不思議さとか神秘的なものを感じ取っていたのでしょうか?都会ではあちらこちらの照明のせいで奇麗に見えることはありませんが、郊外に出ていると星の輝きに驚くことがあります。実家の方でも今でこそあちらこちらに照明がついていたりしますが、私が両親につれられて実家に行った子供の頃ではほとんど民家の家の電灯の光しかなく、それも今のようにガラス窓が多く外に明かりが漏れる様なものではなく障子であったりし、さらに雨戸を閉めたりしたものなので明かりの漏れも少なかったのです。新月の日などはそれこそ外にいれば、目の前で鼻を摘まれても分からないくらいの漆黒の闇でした。その中で上を見上げると、ぎっしりと夜空を埋め尽くしているが星が今にも降ってきそうで怖いくらい近くに感じられたのを今でも鮮明に覚えています。大学時代にモロッコで開催された不妊症の国際学会へ行った際も、夜はきっとすごい星座がみられるだろうと期待に胸膨らませて、重たい天体観測用の双眼鏡を持っていったのを思い出します。まあ結局のところ埃っぽい荒れ地の砂漠地帯だったので、夜も思ったほど空が澄んでいなくて、この程度なら日本でも郊外で場所を選べばみられるなあと、期待ほどでなくがっかりしました。しかし、行く前にはそんなことは全然知らなかったのですが、アンモナイトをはじめとする化石がアトラス山脈の山肌では露出していて、そういった化石を子供たちや地元の住民が掘り出しては観光客に売っているのです。それに出くわして、そっちの方も非常に興味があるので、一緒に行ったみんなに何を買い込んでいるんだというような顔をされながら、いっぱい買い込んでかえってきました。しかし日本に着くや否やほとんど子供たちに奪い取られてしまいましたが。
 秋の空はあまり目立った星座もなくちょっぴり寂しいのですが、そのあとに出てくる華麗な冬の星座達が自分たちの出番を今か今かと待ち遠しく思っているのではないかと思うとちょっと心楽しい気がしてきます。
 こんな文章をもし読まれた方が見えましたら、郊外に出られた際、月の光がないときにはぜひ夜空を見上げてみてください。何万光年も昔の地球がなかった頃に出された星の光を見てみてください。




投稿者: いくたウィメンズクリニック


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